オゾンによる除菌・殺菌
オゾンと除菌・殺菌
オゾンの特徴は、酸素原子を他の物質と結びつけることで、違う物質に変えてしまうことができることです(酸化)。
また、3つの酸素原子から成り立っているオゾンは、3つのうちの1つの酸素原子が離れやすいという特徴も持っています。
これらの特徴から、オゾンは酸化力によって除菌・殺菌をしやすい物質だと言えます。
オゾン除菌・殺菌の安全性
オゾンは濃度が高くなると(0.1ppm以上)人体に悪影響があることが分かっています。
ただ、オゾン濃度が0.1ppmを超えるとオゾン特有の臭気を感じることが出来るので、オゾン臭を感じたら換気をしたり、その場を離れるなどの対処をすれば、それほど恐れることはありません。
酸化後のオゾンは、酸素が残るのみとなりますので人体に悪影響はありません。
オゾンによる除菌・殺菌のメリット
除菌、殺菌能力が高い
オゾンには強い酸化作用があるので、菌やウイルスを不活化して除菌・殺菌できます。
新型コロナウイルスを除菌・殺菌
低濃度のオゾンでも、新型コロナウイルスを除菌・殺菌できることが実験で明らかになっています。
消臭、脱臭効果も高い
強力な酸化力によって臭気物質を酸化分解して消臭・脱臭することができます。
花粉不活化
オゾンは菌やウイルスを不活化しますが、花粉も不活化させることができるので、花粉症対策にもなります。
ダニ忌避
ダニはオゾンを苦手にしているので、ダニが住みにくい・繁殖しにくい環境を作ることができます。
オゾンによる除菌・殺菌のデメリット
濃度により人体に有害
0.01〜0.02ppm | 多少の臭気を覚える(やがて馴れる)。 |
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0.1ppm | 明らかな臭気があり、鼻や喉に刺激を感ずる。 |
0.2〜0.5ppm | 3〜6時間暴露で視覚を低下する。 |
0.5ppm | 明らかに上部気道に刺激を感ずる。 |
1〜2ppm | 2時間暴露で頭痛・胸部痛・上部気道の渇きと咳が起こり、暴露を繰り返せば慢性中毒にかかる。 |
5〜10ppm | 脈拍増加・体痛・麻酔症状が現れ、暴露が続けば肺水腫を招く。 |
15〜20ppm | 小動物は2週間以内に死亡する。 |
50ppm | 人間は1時間で生命危険となる。 |
ゴム・樹脂製品の劣化
ゴム製品や樹脂製品はオゾンによって劣化のスピードが早くなることが分かっています。
オゾン特有のにおい
オゾンには消臭・脱臭効果もありますが、オゾン特有のにおいがあるので、においに敏感な人やオゾンのにおいが苦手な人にはデメリットになってしまいます。
初期投資がかかる
部屋などの空間を丸ごと除菌・殺菌を行おうと思うと、それなりのオゾン発生器が必要となってきます。
そうなると、数十万円単位の費用が必要となる場合もあります。